キャリア戦略

キャリアプランの例文3選!中長期的な視点で計画を立てることがポイント

2024.1.26

  • #キャリアプラン

あなたは、ビジネスにおいて「10年後の自分の姿」を思い描いていますか?

終身雇用への期待値も下がり、転職も当たり前となった今「戦略的にキャリアを考える」ことは上昇志向のビジネスパーソンに欠かせません。

戦略的にキャリアを考える際に役立つのがキャリアプランです。
キャリアプランとは、あなたが将来進むべき道や取り組むべき課題を言語化し、これからの働き方を考えるヒントになるものです。 

この記事では、キャリアアップを目指したり、転職活動でも重要なキャリアプランについて、考え方や具体的な例文をご紹介します。

キャリアプランとは?

キャリアプランとは、あなたのこれからの働き方について

といった中長期的に具体的な計画・目標からブレイクダウンして「見える化」したものです。

キャリアプランが決まれば、そのためのアクションや身につけるべきスキルが、目標から逆算していつまでに必要か把握し、指針にできます。先のことを見通すのが難しいとはいっても、未来を予想することが目的ではありません。

あくまでもキャリアプランは「在りたい像」から逆算したゴールフローを設計するような作業です。自分自身の視座を高めるためにも、明確な軸を定めることから始めましょう。

キャリアプランはなぜ必要?

転職も当たり前となった現代社会。終身雇用が前提だった時代とは異なり、キャリアも自分主体で考える必要があります。

自分の価値と成長性を言語化し、市場価値を高めるためにも、キャリアプランが必要です。

将来どう働きたいか、どうなりたいか。キャリアについて自問し、実際の業務に行動を落とし込むことでスキルが身に付き、会社に依存しない生き方を模索できるようになります。

会社からの命令を忠実に守っていれば昇進する時代は終わりました。会社にあなたが合わせるのではなく、自分のキャリアプランに合った会社を、自分が選ぶという考え方が重要です。そのためにもキャリアプランは必要不可欠といえるでしょう。

キャリアプランはどこで使う?

キャリアプランは、自身のキャリアを俯瞰するツールとして使えるほか、就職や転職シーンで重要な役割を担っています。

たとえば面接シーンにおける以下のような質問は、キャリアプランに関する内容です。

この質問により、採用担当者はあなたのキャリアが自社で実現可能かどうかを見ています。
採用担当者は「キャリアプランで入社後にギャップが発生すると、早期離職に繋がる」と判断することもあるため、そのまま採用可否に繋がる質問にもなります。

といっても、面接に通るためにキャリアプランを考えるのではなく、キャリアプランにマッチした企業かを双方確認するために使うということを忘れないようにしましょう。

キャリアプランの例文3つをご紹介!

実際の転職活動を想定して、キャリアプランの例文を3つほどご紹介しましょう。

1.佐藤さんの例(営業職/30歳)

私の最大の強みは、食品業界での知見と、定性・定量データを組み合わせた分析力です。過去数年間の発注内容の分析と顧客ヒアリングを通して、訪問サイクルを最適化した結果、年次KPIをを5年連続でくクリアすることができました。

今後は、これまでの経験と実績を生かして、営業プロセス全体を最適化する役割を担いたいと考えています。

さらに、顧客分析のノウハウや結果をチーム内はもちろん、マーケティングチームなどと共有することで、リード獲得フェーズからの数値改善も俯瞰文化を作り、部署の垣根を超えた価値貢献ができる体制を整えたいです。

2.石田さんの例(マーケティング職/33歳)

私は将来的に自社の新規事業開発に携わりたいと考えています。これまでは、SNSを中心としたデジタルマーケティングを活用した集客全般に従事してきました。

SNS運用を通して、ユーザーと直接やり取りを重ねる中で、ニーズの発見やインサイトの仮説を考えることができ、具体的な新規事業案がいくつか思い浮かびました。
社内起業制度等を活用し、プレゼンテーションの機会を自らつかんでいくことで、アイデアを形にできるようアグレッシブに動いていく所存です。

3.中島さんの例(エンジニア職/25歳)

私のキャリアにおける目標は、事業に関わるシステム全体を俯瞰して最適化できるCTOになることです。

これまで、ITソリューション事業部にてバックエンドの設計・開発業務を中心に行いスキルを磨きました。自分自身の開発スキルを高める以外にも、チーム全体の作業工程を管理することでマネジメントスキルも身につけてまいりました。

今後は数年間は、より幅広い業務に取り組むことでスキルの幅を広げたいと考えております。

キャリアプランの考え方は?

キャリアプランを考える際には「未来・現在・過去」の視点で考えましょう。

  • 未来:在りたい姿や提供したい価値
  • 現在:未来に向けて、身につけたスキルでどう動いているのか
  • 過去:何をしてきて、何ができるのか(スキル・実績)

ゴールから逆算して、これまでの行動や実績をつなぐことによって、一貫性のあるキャリアプランが完成します。

ゴール(なりたい姿)から逆算して考えよう

キャリアプランを作るためには、ゴールとして設定する「在りたい姿」から逆算するのが定石です。ゴールを設定すれば、そのためにまず何をすべきか、今の自分に足りないものは何か、具体的に見えます。 

自分本位にならず、メタ認知した書き方を心がけて

キャリアプランは、自分本位にならないよう注意しましょう。
「チームリーダーになりたい」「よりスキルを高めたい」といった希望をそのまま伝えるのはNGです。

キャリアプランにおいてはもう一段階視座を高めて考えます。立場やスキルはあくまでも手段であり、それによって会社を通して社会にどういった価値やインパクトを与えたいのかを考えましょう。

キャリアプランは自分のために作るものではありますが、決して自分本位であってはなりません。あくまでも将来的な大きなビジョンを掲げつつ、そこにいたるプロセスは細分化して説得力を持たせることを心がけましょう。

キャリアプランが思いつかない場合

キャリアプランが思いつかない場合、定石である「未来・現在・過去」の逆で考えてみましょう。
以下の4つの手順として説明します。

手順1:キャリア(過去)の棚卸し

まずは、これまでの仕事を振り返りましょう。すでに起きたことなので解像度高く振り返りやすいはずです。

  • 「今までどんな仕事をしてきたか」
  • 「どんな数値実績があるか」
  • 「どんな努力や工夫を重ねたか」

これまでの経験を、数値を交えて具体的にまとめましょう。

手順2:現在の仕事について考える

次は現状分析です。

  • 今の仕事で、あなたはどんなポジションにいるか
  • そのポジションは、あなたが求めていたキャリアか
  • ギャップがある場合、どのような行動で埋められるのか

現状をはっきりと言語化することで客観視でき、次に取るべき行動が定まります。

手順3:将来やりたいこと、なりたい人をイメージする

次は「未来」について考えるフェーズです。具体的な役職や役割、目標にしている人物像がいればその人を思い浮かべても構いません。

実現可能な理想像を設定し、そのためのアクションプランから数値目標といった「抽象→具体」へと落とし込んでいきます。

手順4:将来のために何をすべきかを分析する

手順3で設定した目標から、具体的なアクションプランを考えます。この作業によって自身のキャリア解像度が高まり、誰に対しても論理的で軸のはっきりしたキャリアプランを説明することが可能になります。

方法としては、ゴールまでの期間をいくつかに区切り、その間に達成すべき中間目標を設定するイメージです。

「いつまでに、これを達成する」という細切れの達成を繰り返すことで、最終目標に一歩ずつ近づいていくことができます。目標未達の場合でも、要因が明確になることで軌道修正も可能です。

立場や年齢別のキャリアプラン例

最後に、立場や年齢別のキャリアプランの考え方についてご紹介します。

若手ビジネスマン(新卒~3年目)

2020年の厚生労働省の発表によると、新卒入社後3年以内に約30%が離職しています。
それだけ入社後3年のうちに新しいキャリアを模索している現実が分かります。

どのような理由であれ、新しいキャリアを検討するとき、気を付けるべきポイントは2つあります。 

  • その選択で職務能力を高めることができるか?
  • そのキャリアは自分の価値観に合っているか?

具体的には「専門的なスキルが身に付く」「自分が本当にやりたかったこと」などのどちらも満たせていない選択肢の場合、一度考えなおすといいでしょう。

20代ほど職業能力が短期間で高まる期間はありません。この時期に停滞してしまうと、その後に大きなハンディキャップを背負うことになってしまいます。
スキルさえ身に付けば、その後は転職などを通して挽回することも十分可能です。若手だからこそ中長期的なビジョンを大切にしましょう。

中堅ビジネスマン(30代前半まで)

30代前半までの頃は、仕事が一人前にできるようになっており、ある程度の地位に就いている人も少なくありません。それでいて自身のキャリアを冷静に見つめなおす人も多い時期です。

5年後、10年後の自分のキャリアプランを、先輩や上司の姿から想像できるかどうか。社会的なポジションなど多角的に考える必要があります。 

今の仕事と全く異なる業種に転職するなら、30代前半までが一つの目安です。未経験でも可能性に期待して採用する「ポテンシャル採用」は、30歳を超えると急激に少なくなるためです。

30代から未経験の業種への転職するためのポイントが1つあります。
それは今までのキャリアから少しだけ軸をずらすということです。
例えば「不動産業界で10年セールス」の場合、「不動産業界のマーケティング職」であれば、マーケティング職が未経験でも業界歴10年の知見を活かすことができます。採用担当者もその点を評価するでしょう。

そのように業界か業種のどちらかをずらすことで未経験でも採用確率を高めることができます。

ベテランビジネスマン(40代前半まで)

40代前半までのキャリアプランは、選択した分野でプロとしての力量を極めていく要となるものです。

経営陣の一員としてリーダーを目指すのか、特定の分野のエキスパートになるのか。複数あった選択肢もそろそろ絞りこむ時期です。また、この時期は有利な条件で転職できる最後のチャンスでもあります。

この時期の採用で求められるのは、管理職レイヤーや即戦力スキルです。マネジメント経験やリーダーシップを用いて明確に立てた実績が重要な採用基準となり、条件に比例してハードルも上がります。
求人も公募形式から人材サーチ(ヘッドハンティング)に変わっていきます。

キャリアプランのゴールに近い位置にいるといえるでしょう。その実現に向けて確実な一歩を踏み出すことが求められます。

女性のキャリアプラン

女性のキャリアプランは、結婚や妊娠、出産などのライフイベントに大きく関係してきます。

特に出産を経た女性は、子どもが人生の価値観に大きく入るため、仕事に対する意識が大きく変化します。育児とキャリアを両立させたいと考えるなら、より戦略的にキャリアを考えておく必要があります。 

キャリアプランはライフイベントに対応して柔軟に考えるべきですが、「キャリア目標」はしっかりと定めておきましょう。キャリア目標があいまいだと、成長スピードも上がらなくなってしまうからです。

出産後のキャリアアップは、男性以上にキャリア目標を明確にし、20代から成長スピードを上げる取り組みが必要です。

まとめ

キャリアプランの考え方や具体的な例文、計画の立て方についてご説明しました。
キャリアプランは転職やキャリアアップに役立つというだけではなく、現在の仕事を有意義にするものでもあります。

すぐに転職は考えていないという人も、一度キャリアを棚卸してみてください。いまの自分に必要なものが見えてくるかもしれません。

コンサルの起業が有利な理由や注意点についてはこちらの記事で詳しく解説されています。
合わせてご確認ください。
▶参考:コンサルから起業は可能? 実体験をもとにコンサルの起業が有利な理由や注意点を解説 | コンサルキャリア – 20-30代のためのハイキャリアメディア

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