リモートワーク

テレワーク最大の課題はコミュニケーション?リモートでも評価される人材とは

2022.9.27

  • #コミュニケーション

リモートワークが普及し、そのメリットを享受してQOL(Quality of life=生活の質)が高まったという声が多く見られます。

令和2年度テレワークの労務管理に関する総合的実態調査研究事業報告書

厚生労働省の調査によると、テレワーク中の従業員のうち「在宅勤務を継続してみたいと思う」と回答した割合は全体の87.2%にのぼります。テレワーク非実施層でも「今後、在宅勤務をしてみたいと思う」と回答した割合が46.1%と半数近くを占めてました。

新型コロナウイルス感染症の予防対策として推進されたテレワークのニーズが依然高いことを示す結果となりました。

その一方で、テレワークによるメンタル不調や新たな課題に悩まされる人も増えているようです。

その中でも「出勤時の勤務より、オンオフがつけにくい」「ネガティブな出来事があったときに吐き出せない」などのストレスを抱えていることが分かっています。

この記事では、テレワークにおける課題を考えるとともに、リモートワーク下で評価される人材に必要なコミュニケーションの重要性について解説します。

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テレワークで企業も労働者も悩んでいる

新型コロナウイルスにより、普及したテレワーク。利便性がある一方で、企業と労働者で新たな課題が生まれています。

厚生労働省の調査レポートによると、テレワーク(在宅勤務)の課題として以下のようなものが挙げられています。

  • できる業務が限られている(63.8%)
  • 従業員同士の間でコミュニケーションが取りづらい(48.4%)
  • 紙の書類・資料が電子化されていない(38.5%)
  • テレワークできない従業員との間で不公平感がある(38.1%)

不必要な押印や署名の廃止、書類のペーパーレス化、勤怠管理の方法や費用負担の新たな取り決め、人事評価制度の見直しなど、企業が解決するべき課題は山積です。

制度やルールの見直しのように、すぐには対応できないのがコミュニケーションの問題です。対面しないことで生じるコミュニケーションの不和をどう解消すべきか、今も模索が続いています。

課題を解決しテレワークをもっと良いものに

厚生労働省の規定する「テレワークの適切な導入及び実施の推進のためのガイドライン」には、テレワークの導入に当たっての「望ましい取組」として、以下の3点が挙げています。

  • 既存業務の見直し・点検
  • 円滑なコミュニケーション
  • グループ企業単位等での実施の検討

ウィズコロナ・ポストコロナ時代を生き抜くために、企業はテレワーク可能な業務を急ピッチで洗い出し、テレワークを容易かつ快適に利用できる仕組みづくりが求められています。労働者側もまた、テレワークで不便に感じたことについて改善方法を模索するなど、意欲的に取り組む姿勢が大切です。

テレワークにおける課題

テレワークにおける5つの課題をご紹介します。

コミュニケーション

テレワークにおける最大の課題と言えるのがコミュニケーションの問題です。テレワークは雑談等のコミュニケーションが発生せず、仕事に集中しやすい特徴があります。反面、孤独感やモチベーションの低下に繋がるという声もあります。

テレワーク利用で業務が効率化した結果、セレンディピティー(予想外の発見・幸運)がなくなることも不安視されています。対面のコミュニケーションを行うことで、雑談からアイデアが生まれる機会や、一次情報の取得機会になるなど、その価値が見直されてきています。

仕事とプライベートの区別

仕事とプライベートの区別が難しいことも、テレワークにおける課題です。

テレワークは自宅というプライベート空間で業務を行うため、通勤のように気持ちのオン・オフを明確に切り替える過程がなく、集中力の低下に繋がる恐れがあります。

労働時間

テレワークでは業務の線引きが難しかったり、サボっていると思われないか不安なことから、休憩を取らずに結果長時間労働となる問題もみられます。

テレワークにおける時間外労働(残業)は、2019年4月施行「働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律(働き方改革関連法)」によって上限規制が定められています。「あと少しだけ」と残業を重ねていくうちに過剰労働で法律違反になっている恐れがあるので、注意が必要です。

環境整備・制度

環境整備と制度も課題です。テレワークを快適に進めるためには、業務スペースの確保や機器の導入、制度の見直しなどが不可欠ですが、実際のニーズに追い付いていないところも少なくありません。

テレワークでもオフィス通勤時と大差ない環境の整備、勤務形態によって不利益を被らない制度の見直しなど、早急の対応が求められています。

心理的な課題

テレワークを妨げる大きな問題として、心理的な課題があります。厚生労働省「テレワークにおけるメンタルヘルス対策のための手引き」によると、テレワーク下におけるメンタルヘルスの要因として、以下のようなものがあげられています。

  • コミュニケーション不足から孤独感・孤立感を感じる
  • 作業環境が整わず仕事に集中できないことからストレスを感じる
  • 家庭で仕事に対する理解や協力が得られずストレスを感じる
  • 運動不足に陥ったりや生活リズムが不規則になり体調を崩す

このような問題に対応する形で、企業側も「相談窓口を設置する」「朝礼・夕礼などを実施する」「アンケートの聞き取り調査を実施する」などの施策を行っていますが、メンタルヘルス不調に対しては十分に踏み込めていないのが現状です。

課題解決の鍵はコミュニケーション

テレワーク全体の効率や生産性を上げる鍵はコミュニケーションにあります。

コミュニケーションルールを再確認

まずテレワークにおけるコミュニケーションルールを再確認し、必要に応じて見直しを行います。ルールを細かく設定しておくことで、テレワークでも円滑なコミュニケーションが可能になります。

  • 出勤時・退勤時には一言メッセージを送る
  • 在席・不在の確認にはチャットツールのプレゼンス機能を利用する
  • 週に1度、顔出しでチームミーティングを行う
  • 雑談チャンネルを設け、休憩時間に投稿する

重要なのは、「直接話す」コミュニケーションの差別化です。普段のコミュニケーションはビジネスチャットで構いませんが、お互いのコンセンサスを必要とする場面では必ず顔出しや声出しでコミュニケーションを行いましょう。「直接話す」ことによって埋められる情報は多く、わずか5分であっても時間を作る価値があります。

テキストコミュニケーション力を磨く

テレワークにおいて、ビジネスチャットなどによるテキストコミュニケーションを磨くことが課題解決の近道です。相手が目の前にいないからこそ、負担をかけないよう工夫する必要があります。

「簡潔に」「分かりやすく」表現する

テキストコミュニケーションは要点を簡潔に伝えるのが基本ですが、あまりにも簡潔すぎるメッセージでは機械的で冷たい印象を与えてしまう恐れがあります。意図しない解釈をされコミュニケーション不和に陥るリスクを回避するために、柔らかい言い回し、かみ砕いた言葉遣いなど、こちらの意図を相手に分かりやすく伝える工夫をしましょう。

文字以外の情報を伝える

情報伝達量が制限されるテキストコミュニケーションでは、表情や熱量、雰囲気、身振り手振りといったノンバーバル(非言語)メッセージが伝わりません。会話の緩衝材としての役割を果たすノンバーバルメッセージは、テキストコミュニケーションといえど疎かにできないもの。絵文字やリアクションを意識的に利用する、読んだらすぐ返信するなど、文字以外の情報を伝える工夫が大切です。

質問する際は回答しやすいよう配慮する

グループチャットなどで複数人から意見を聞きたい場合、質問の仕方にも配慮が必要です。「どう思いますか?」のようにフリー回答が可能な聞き方をすると、対象者全員が返信しなければならず、負担になってしまいます。回答する際に相手の手間にならないように、「はい」か「いいえ」で答えられる質問にする、質問を選択肢にしてリアクションで返してもらうなどの工夫をしましょう。

コミュニケーションツールを導入

テレワーク化のコミュニケーションをより快適にするツールも重要です。

Web会議システム

Web会議システムは、オンラインで通話や会議を可能にするコミュニケーションツールです。有名なものでは、Zoom、GoogleMeet、Microsoft Teamsなどがあります。

Web会議システムを利用すれば、交通費や移動時間を削減できる、会議の準備が簡単になる、意思決定が早くなるなどのメリットがあります。一方で、大人数での利用には不向き、細かい表情やニュアンスが伝わりにくいなどのデメリットもあるため、メンバーや状況に応じて利用すると効果的です。

ビジネスチャットツール

テキストコミュニケーションのツールで、代表的なものに「チャットワーク・Slack・LINE WORKS」などがあります。メールに比べるとシームレスにコミュニケーションができます。また、メールでは一般的に使われる定型文(挨拶や署名など)が不要なケースが多いので、短文で素早く返信できるという違いがあります。

一方で従来のチャットのようにコミュニケーションを取ると内容が発散することもあるので、ビジネスコミュニケーションとして文章を構造化してわかりやすくする必要などもあります。

ビジネスメタバース

メタバースをビジネスシーンで活用する動きが広がっています。ビジネスメタバースでは、アバターを動かしてバーチャルスペースにいる相手と自由にコミュニケーションを取れます。アバター同士が近付けば声が大きく聞こえ、離れれば聞こえにくくなるといった具合に、リアルに近い体験が可能。体験の共有によってチームのモチベーションを底上げしたり、メンバー同士の距離感を縮める効果が期待されています。

コミュニケーションが上手くいかずメンタルに影響する事例も

テレワークにおいてコミュニケーションが上手くいかないと、孤独感や閉塞感から強いストレスを抱え、仕事に対するモチベーションが極端に下がったり些細なミスが増えるなど、メンタルに不調をきたす場合があります。

コミュニケーションにおいて繋がりを認識するとき、「VAK」が大きく影響すると言われています。

テレワークのコミュニケーションにおいて、視覚と聴覚はカバーできても、身体感覚だけは伝えることができません。メンタル不調を抱えている人に対しては、この身体感覚を共有する手段が効果的です。

ミーティング中の際に一体感を高める取り組みもみられます。

例えば、毎回ミーティング前にランダムなお題で何かを発表をするなど、チームやメンバー同士に「繋がっている」という感覚が生むための工夫がなされていたりします。
コミュニケーションの起点になる会話を生むために、手軽に行える工夫を企業側も考えているようです。

【まとめ】コミュニケーションを円滑にし快適なテレワークを

最新デジタル技術の活用、業務の棚卸し、業務プロセスの改革、経営者の決断など・・・テレワークとは、DX(デジタルトランスフォーメーション)そのものです。従来の既成概念や常識にとらわれず、個人の能力を最大限に発揮できる働き方としてテレワークを定着させるためには、円滑にコミュニケーションできる方法を今確立しておく必要があります。リアルでもテレワークでも、コミュニケーションで最も大切なのは「相手の立場に立って考えること」。この視点を常に忘れず、コミュニケーションツールをうまく使いこなしながら、快適なテレワーク環境を実現しましょう。

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