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ITスキル

ITスキルを正しく理解しよう|職種・将来性・高める方法

2023.8.22

IT技術が進化しデジタルトランスフォーメーション(DX)が加速するなか、ITエンジニアといえども技術力を磨くだけでは生き残れない時代となりました。今後さらに進化が加速するテクノロジーに順応し、ITエンジニアとしてのキャリアを高めていくためには、幅広いITスキルの習得が不可欠です。

一方で、よく耳にする「ITスキル」という言葉は定義があいまいなため、ITエンジニアがITスキルを身に付ける意義や重要性、将来性などを深く理解していない人も多いのではないでしょうか。

この記事では、そんな「いまいちよく分からない」ITスキルをITエンジニアとして正しく理解できるように、職種や将来性、高める方法などを交えて詳しく解説します。

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ITスキルとは?

ITスキルとは、パソコンやインターネット、プログラミングやネットワークなどのIT技術や知識を活用し、適切に処理・処置を行えるスキルのことです。需要の高いITスキルはITエンジニアにとって最大の武器であり、身に付けておくことで高いキャリアや競争力を築く原動力になります。

ITスキルの重要性

テクノロジーが進化し続ける昨今、ITエンジニアがIT技術を担うプロフェッショナルとして世界と戦っていくためには、需要の高いITスキルをいかに身に付け、磨いていけるかが大きなカギを握っています。変化の激しい時代だからこそ、ITエンジニアとして現状維持を続けていては生き残っていけないのです。

ITエンジニアが身に付けるべきITスキルにはプログラミングやインフラ、クラウド、セキュリティなど幅広く、これらを横断的に扱えるITエンジニアは市場価値の高い存在として高く評価されます。

ITスキルを身に付けるメリット

需要あるITスキルを身に付けるメリットは、自らが市場価値の高い人材であることを強くアピールできることです。「どのようなITスキルに需要があるか」といった状況や将来性、専門性を適切に判断し、意欲的に実践する人材であることを強く印象付けられます。

また将来性の高いITスキルを持っていれば、条件の良いプロジェクトや案件に参加できる機会が増えるのもメリットと言えるでしょう。需要の高い人材として求められれば高い年収が期待できるので、フリーランスや副業としても安定して稼げるようになります。

ITエンジニアのスキル領域

アメリカの非営利IT業界団体CompTIAの公表した「2023年に求められるITスキル」によると、ITプロフェッショナルとして2023年に身に付けたい23のスキルを紹介しています。これらのITスキルを身に付けることによって自身のITキャリアを高め、ITエンジニアとしての市場価値を高めることに繋がります。

  1. Linux
  2. テクニカルサポート
  3. クラウドコンピューティング
  4. ネットワーク
  5. プログラミング言語
  6. ウェブ開発
  7. 品質保証
  8. 機械学習
  9. ユーザーエクスペリエンス(UX)
  10. 情報セキュリティ
  11. サイバーセキュリティ分析
  12. リスク分析
  13. ペネトレーションテスト
  14. コンプライアンス
  15. データベース管理
  16. データ分析
  17. データサイエンス
  18. データビジュアライゼーション(データの可視化)
  19. ビッグデータ
  20. プロジェクトマネジメント
  21. プロフェッショナルスキル
  22. ビジネススキル
  23. オートメーション(自動化)
    参考:2023年に求められるITスキル(CompTIA米国本部ブログより)|CompTIA JAPAN

これらのうち、ITエンジニアが特に身に付けておくべきスキル領域を4つご紹介します。

プログラミング

「23のスキル」5番目に位置付けられているプログラミングは、ITエンジニアとして必須ともいうべきITスキルです。世界中のシステムがITテクノロジーによって稼働するなか、JavaやJavaScript、C++、Pythonといったプログラミングを理解することは、ほぼすべての領域で役立つでしょう。

ネットワーク・インフラ

システムの基盤となるネットワークやインフラのITスキルは、ITエンジニアとして身に付けておけば強力な武器となるでしょう。「23のスキル」では、1番目にインフラのベースとなる「Linux」が、4番目に「ネットワーク」が位置付けられていることから、ネットワーク・インフラを理解し適切に扱えるITエンジニアの将来性は高いことが分かります。

セキュリティ

世界中のシステムがサイバー攻撃の脅威にさらされている昨今、セキュリティ領域のITスキルを持つITエンジニアの価値は高まっています。「23のスキル」では「サイバーセキュリティ」がカテゴライズされており、10番目から14番目までが網羅されていることからも、その重要性は明らかと言えるでしょう。

セキュリティのITスキルには、情報セキュリティの基本はもちろん、サイバー攻撃の脅威に関する分析やインテリジェンス、侵入検知、リスク分析、サイバー攻撃を受けるより先にシステム脆弱性を発見するペネトレーションテスト、コンプライアンスなど、幅広い知識が必要になります。

クラウド

働き方が多様化しリモートワークが増加したことから、クラウド化の波は加速しています。クラウドにおける設定やデプロイメント、管理、トラブル対応などをITスキルとして身に付けておけば、SaaSソリューションやAWS(Amazon Web Service)、Microsoft Azureなど、近年特に需要の高い分野にも携わることが可能となり、ITエンジニアとしての市場価値は向上するでしょう。

ITエンジニアに求められるソフトスキル

ITスキルは技術スキルとソフトスキルの2種類に分類でき、前項でご紹介した内容は技術スキルです。市場価値の高いITエンジニアを目指すなら、技術スキルと合わせてソフトスキルも磨いていく必要があります。

コミュニケーション能力

どれほど技術スキルが高かったとしても、クライアントとのミーティングや折衝の場において適切な判断や行動ができなければ、ITエンジニアとしての評価は受けにくいものです。そのためITエンジニアには、ヒアリングやプレゼンテーションなども含めたコミュニケーション能力が不可欠と言えるでしょう。TPOに合わせてフレキシブルに判断し行動できる柔軟性のあるITエンジニアは、想定外の事態にも適切に対応できる人材として高く評価されます。

マネジメント能力

ITソフトスキルとして持っておきたいマネジメント能力は、システム開発の現場において重要なQCD(Quality=品質、Cost=コスト、Delivery=納期)を適切に管理するためのスキルです。ITエンジニアには専門的なITスキルが必要ですが、マネジメント能力を併せ持つことで、プロジェクトやチーム、部署の効率や生産性を上げる管理者としてのポジションを獲得できます。マネジメント能力を有したITエンジニアの需要は高く、現場における即戦力として重宝されるでしょう。

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ITスキルを身に付け高めるステップ

技術面、ソフト面それぞれのITスキルの重要性が分かったところで、実際にどのようにすればITスキルを身に付け、高めていけるかについても見ていきましょう。ITスキルを身に付け高めるためには、具体的に3つのステップを経る必要があります。

ステップ1|スキルの棚卸し

まずやるべきことは、自らの現状を顧み、どのようなスキルを持っているかを棚卸しすることです。現状を正確に理解し分析することによって初めて、次のステップへ進めるようになります。

これまでにITエンジニアとして培った経験や業務知識をもとに、ITスキルとして細かく分析しましょう。自分の得意分野がどこにあるのかが明らかになることで、今後の方向性を決定しやすくなります。

ステップ2|方向性の明確化

次に、今後どのような方面へITスキルを伸ばしていくかと言った方向性を明らかにしましょう。将来の理想となる姿や伸ばしていきたい分野、得意分野がはっきりすることで、身に付けるべきITスキルを具体的に考えやすくなります。

自分の方向性があいまいだという人は、次項にてご紹介するITSSなどの認定資格を取得するのも一つの方法です。資格取得に向けて学習を進めるなかで、得意分野や興味のあることを発見できれば、そこから方向性を明確化できるでしょう。

ステップ3|実践

将来に向けたITスキルの方向性を決められたら、いよいよ実践あるのみです。自らの定めた方向性や身に付けるべきITスキルに合った学習方法を探し、学習を進めていきましょう。ITスキルの学習方法にはさまざまなものがあり、有料・無料のオンラインサービスや書籍、プログラミングスクールなどで習得できます。

ソフトスキルを座学で習得することは困難です。ソフトスキルを磨くなら、日常業務におけるコミュニケーション、他者からのアドバイスやフィードバックを通じて実践していく必要があります。

ITスキルを測る「ITSS」とは?

個人のITスキルを測るものとして、経済産業省の定めるITSS(ITスキル標準)という指標があります。独立行政法人情報処理推進機構(IPA)によると、以下のように規定されています。

ITスキル標準(以下単に「スキル標準」という)は、各種IT関連サービスの提供に必要とされる能力を明確化・体系化した指標であり、産学におけるITサービス・プロフェッショナルの教育・訓練等に有用な「ものさし」(共通枠組)を提供しようとするものです。

引用元:1.ITスキル標準とは -ITスキル標準の必要性|IPA独立行政法人情報処理推進機構

成長を続けるIT業界で求められるスキルは多様化しており、これを担う人材を国家戦略として育成していくためには、より客観的な指標を設ける必要があります。このために設けられたのがITSSであり、個人が保有しているIT関連知識の習熟度を数値化することで、将来どの分野を伸ばしていくべきかを明らかにできるのです。

ITSSはITスキルのレベルに応じて7段階に分かれており、レベルが高くなるほど難易度が高くなります。最低限必要な基礎知識を問うレベル1から、プロフェッショナルとして認められるレベル7まで幅広く設定されているので、自分のITスキルに合ったレベルを検討しましょう。

ITSS認定資格について

経済産業省の定めるITSSをもとに、レベルに応じて設定されているのがITSS認定資格です。ITSSは単なる指標でしかありませんが、資格という形を得ることによって、スキルアップの目標として設定しやすくなります。

ITSSレベル1|ITパスポート

ITSSレベル1は、ITプロフェッショナルとして最低限必要な基礎知識を持っていることを証明します。

レベル1に該当する資格としておすすめなのが、ITパスポートです。ITパスポートは「ITを利活用するすべての社会人・これから社会人となる学生が備えておくべきITに関する基礎的な知識が証明できる国家試験」(引用:iパスとは|ITパスポート試験)であり、ITの基礎を学ぶのに最適です。

ITSSレベル2|基本情報技術者試験

ITSSレベル2は、上位者による指導のもとで指示された業務を適切にこなせること、またITプロフェッショナルに必要な基本的知識・技能を保有していることを証明できます。

レベル2に該当する資格としておすすめなのが、基本情報技術者試験です。基本情報技術者試験の対象者は「ITを活用したサービス、製品、システム及びソフトウェアを作る人材に必要な基本的知識・技能をもち、実践的な活用能力を身に付けた者」(引用:基本情報技術者試験|IPA)とされています。

これからITエンジニアを目指して資格取得を目指すなら、ITパスポートよりレベルの高い基本情報技術者試験の学習を始めるのも一つの方法です。

ITSSレベル3|応用情報技術者試験

ITSSレベル3は、与えられた作業をすべて独力によって遂行できる水準であること、およびITプロフェッショナルに必要な応用的知識・技能を持っていることを証明できます。

レベル2に該当する資格としておすすめなのが、応用情報技術者試験です。応用情報技術者試験の対象者は「ITを活用したサービス、製品、システム及びソフトウェアを作る人材に必要な応用的知識・技能をもち、高度IT人材としての方向性を確立した者」(引用:応用情報技術者試験|IPA)とされ、ITエンジニアとしてワンランク上のスキルを証明できます。

ITSSレベル4|ITストラテジスト試験

ITSSレベル4は、プロフェッショナルとして専門的スキルを実践し、業務における課題の発見や解決を独力で行える水準であることを証明できます。

レベル4の資格としておすすめなのが、ITストラテジスト試験です。ITストラテジスト試験の対象者は「高度IT人材として確立した専門分野をもち、企業の経営戦略に基づいて、ビジネスモデルや企業活動における特定のプロセスについて、情報技術(IT)を活用して事業を改革・高度化・最適化するための基本戦略を策定・提案・推進する者」(引用:ITストラテジスト試験|IPA)とされ、経営とITを結びつける戦略を担う人材であること証明できます。

ITSSを取得するメリット

ITSSはITスキルを指標化するものであり、ITエンジニアの客観的なスキルレベルを可視化するのに役立ちます。現状におけるレベルを正確に把握することによって、これから必要になるスキルや弱点などが明確になるのです。

企業によってはITSSを人事評価の基準の一つとして採用しているところもあり、ITSSの認定資格を取得して社内評価を高められれば、昇進や昇給につながる可能性があります。

フリーランスや副業の場合には、ITSSによって自らの市場価値をアピールでき、獲得できる案件の幅が広がるでしょう。

【まとめ】

ITテクノロジーが日々進化を続けるなか、ITエンジニアとして長く生き残るためには希少性の高いITスキルを獲得することが不可欠です。プログラミングやネットワーク・インフラ、セキュリティ、クラウドなど、需要が高く将来性のある分野のITスキルを積極的に身に付け、ITエンジニアとしてのキャリアをさらに高めていきましょう。ITスキルに応じたリモート案件をお探しの方は、Remotersまでお気軽にご相談ください。

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