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フロントエンドエンジニアとは?業務内容から年収などまとめて解説

2023.4.10

IT人材不足が深刻化する中、需要が高まっているのがフロントエンドエンジニアです。

新型コロナ禍の巣ごもり需要を背景に、世界的なデジタルシフトが起こりました。従来オフラインで行われていた多くの消費者行動はオンライン化し、WebサイトやWebサービスの需要が高まるなか、フロントエンドエンジニアを積極採用する企業が増えています。

AI分野ではChatGPTが注目を集めていますが、IT業界は日々新しい技術革新が起こっています。時代の波に乗り遅れず、キャリアを高めていけるフロントエンドエンジニアとは、どのような職種なのでしょうか。この記事では、フロントエンドエンジニアの業務内容や年収などをまとめて解説します。

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フロントエンドエンジニアとは?

フロントエンドとは、Webを利用したアプリケーションやサービスを利用する際、直接ユーザーの目に触れる部分のことを指します。そしてフロントエンドエンジニアは、Webサイトのブラウザが実行するプログラム言語「JavaScript」を使用して開発を行うのが主な仕事です。

サーバサイドとの違い

フロントエンドに対応する言葉としてサーバサイドがあります。フロントエンドがユーザーの目に触れる部分を指すのに対し、フロントエンドはさらに奥側の部分、サーバ側によって処理が行われるのが特長です。見えない部分で実行されるという意味から、バックエンドと呼ばれる場合もあります。

代表的なサーバサイド言語として、PHPやPython、Ruby、Javaなどが挙げられます。データベースと連携することで大掛かりな処理を実行でき、膨大なデータを処理する場合に適しています。すべての処理がサーバ側で実行されるため、どんな処理が実行されているかがユーザー側からは分からないのが特徴です。

フロントエンドエンジニアに向いている人

フロントエンドエンジニアはユーザーの目に触れる部分に携わるため、技術面はもちろん、デザイン面や操作面にも関心を持つ人が向いています。

Webデザインに関心や知見がある

フロントエンドエンジニアはWebコンテンツの表層的な部分を扱うため、デザインに関しての知見を持っていると進めやすくなります。もし知識がなかったとしても、デザイン関連の知識を独学で習得できる向上心のある人は、フロントエンドエンジニアに向いています。

ユーザー目線でUI/UXを考えられる

目的のコンテンツになかなかたどり着けない、あるいは期待した結果を得られないWebサイトは、ユーザー的にもSEO的にも価値が低いものと見なされてしまいます。Webサイトにおける導線や操作性(UI)は、サイト評価を左右する重要な要素なのです。

このため近年のフロントエンド開発では、UI設計やUX設計が重視されます。開発の際にユーザー目線に立って客観的に考えたり物事を判断できる人は、フロントエンドエンジニアに向いています。

新技術を求め知識をアップデートできる

人工知能(AI)や高速通信、Web3など、IT技術は日々進化を続けており、新技術が次々と導入されています。IT技術に関する幅広い情報やトレンドを常に収集し、古い知識をアップデートできる人は、フロントエンドエンジニアに向いています。

フロントエンドエンジニアに必要なスキル

フロントエンドエンジニアには、開発に必要なさまざまなスキルが必要です。どのようなものがあるか見ていきましょう。

プログラミング言語

Webブラウザ上で動作するJavaScriptのスキルは、フロントエンドエンジニアの必須言語です。ブラウザ上に配置したボタンやテキスト等に対して、ユーザアクションに応じた処理を書いたり、バックエンドのプログラムと通信を行ってその結果をユーザに表示したりする役割があります。近年では、JavaScriptに動的型付けの機能を有したTypeScriptという言語を使用するケースが増えています。

また、Googleの提供する「Firebase」のようなクラウド上のサービス、通称「mBaaS(mobile backend as a Service)」を利用することにより、バックエンドエンジニアなしにWebサービスを開発する機会も多くなっています。

少し前であれば、JQueryと呼ばれるJavaScriptライブラリの知識さえあれば十分仕事になりましたが、現在のフロントエンド開発は複雑化しており、ライブラリやフレームワークなどのスキルも必要になってきています。

WEBフレームワーク

近年のフロントエンド開発はシングルページアプリケーション(SPA)と呼ばれる手法が一般的なので、そのためのフレームワークのスキルを習得する必要があります。代表的なものとしては、ReactVue.jsAngularなどがあります。

開発チームによっては、これに加えてサーバサイドレンダリング(SSR)の技術を搭載したNext.jsNuxt.jsなどのスキルも必要です。

SPAやSSRについてはNext.jsとは?現役エンジニアが基礎からメリット・デメリットまで解説で詳しく解説しているので、併せてご参照ください。

UI/UX設計・開発

Webにおいてユーザが直接触れるフロントエンド部分は、操作性や使い勝手を適切に設計・開発するスキルが不可欠です。開発者にとって作りやすいものとユーザの使いやすいものは異なるため、フロントエンドエンジニアにはユーザ目線に立ってUIやUX設計を考えられるスキルが必要になります。

パフォーマンスチューニング

クリックしたのに読み込みに時間がかかったり、動画がカクカクして正しく読み込めないWebサイトはユーザーにとって価値の低いものです。ユーザーの離脱を防ぐためには、Webサイトの表示速度や性能を向上させるパフォーマンスチューニングを行って細やかにメンテナンスを行う必要があります。

このためフロントエンドエンジニアには、ブラウザの挙動を理解するのはもちろん、パフォーマンスの計測手段や方法などに関する知識が必要になります。

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フロントエンドエンジニアの業務内容

ひとくちにフロントエンドエンジニアと行っても、業務内容は多岐にわたります。実際の現場でフロントエンドエンジニアがどのような業務をこなしているか見ていきましょう。

要件定義・設計

フロントエンド開発における入り口は、「どのようなユーザにどのような価値を提供するか」を考えるところから始まります。企画から要件定義を起こし、サービスの概要と具体的な仕組みなどを決定していくフェーズです。どのようなサービスが必要かを測るため、先にLP(ランディングページ)やMVP(Minimum Viable Product=実用最小限の製品)を作って検証を行う企業も増えています。

設計フェーズでは、サーバやインフラ構成、ネットワーク構成などを決定します。このほかに、コスト試算やAPI設計、ウォーターフォール型かアジャイル型かといった開発フローも並行して検討を進めます。

プログラミング・テスト

設計が完了したら、次は開発作業としてタスクを粛々とこなしていくフェーズになります。作業が重複するリスクを回避するため、開発の際にはGITと呼ばれるバージョンアップ管理システムを利用するのが一般的です。

プログラミングが完了したら、テストも行います。開発作業のなかにテストも含まれている場合や、開発とは別にテストシナリオなどが用意されるケースなど、開発現場により扱いや作業内容はさまざまです。

保守・運用

フロントエンド開発は、リリースが完了すれば終了というものでもありません。本番リリース後には、保守・運用という作業が待っています。

リリースしたアプリケーションに問題が発生していないかを確認するため、モニタリングツールを導入したり、アクセスログやエラーログの解析などを行います。新しい機能追加や不具合対応なども大量に発生するため、必要に応じて修正などの対応をしていくフェーズです。

フロントエンドエンジニアの平均年収・将来性

カカクコム社が運営する「求人ボックス」の調査によると、正社員として働くフロントエンドエンジニアの平均年収は約599万円となっています。また、派遣社員の平均時給は2,250円なので、1日7時間で1か月20日働いたとして計算すると、年収は378万円となります。アルバイト・パートの平均時給は1,201円なので、同様の方法で年収に換算すると約202万円です。

実際には勤務先や経験、実績、求められるスキルなどにより年収も前後しますが、総じて高水準が見込めることが分かります。新型コロナ禍によるデジタルシフトの影響もあり、フロントエンドエンジニアの将来性は非常に高いと言えるのです。

フロントエンドエンジニアはリモートワーク可能?

リモートワークという働き方が定着した昨今、多くのフロントエンドエンジニアがリモートワークで業務に当たっています。ネットワークを介して利用するフロントエンド分野はリモートワークとの親和性が高く、在宅・出社どちらで進めても大きく影響しないのが強みです。

フロントエンドエンジニアのフリーランス案件はある?

レバテックフリーランスで「フロントエンドエンジニア/業務委託」と検索すると、1741件が該当しました(2023年3月現在)。案件が豊富にそろっていることが分かります。

案件の内容を確認してみると、Webアプリケーション開発やゲーム開発、SaaS開発、学習支援ツールなどジャンルは幅広く、取り扱う言語はJavaScriptをベースにTypeScriptやReactが必須という案件が多く見られました。

フロントエンドエンジニアの学習にオススメのサイト3選

新たにフロントエンドエンジニアを目指す人に向けて、学習に利用できるおススメのサイトを3つご紹介します。独学でスキルを習得する際は、Webサービスなどを利用しながら書籍などで進めていくと効果的です。

ドットインストール

ドットインストールは、3分以内の動画ですべてのレッスンを気軽に学べる動画学習サービスです。スマートフォンからも視聴可能なので、スキマ時間に気軽に学習できることから幅広い人気を集めています。

初めは無料プランでスタートし、軌道に乗ってきたら有料プランへ変更するといった具合に、学習状況に応じてプランを選択できます。コースはJavaScriptを扱うものをはじめ、JQueryやReact、Vue.jsなどについても学べます。

256times」という参加型プログラミング勉強会のサービスもあり、オンラインの仲間と交流しながらスキルの向上を目指せます。

Progate(プロゲート)

Progateはプログラミング初学者に人気のサービスです。世界で100か国以上、290万人以上のユーザーが利用しています(2023年3月現在)。

動画より学びやすい「スライド学習」が採用されており、ハンズオン形式で学習を進められるという特徴があります。初歩的なプログラミング知識は無料プランで、より高度な内容を学びたいなら定額制の有料プランもあります。

コースには、「Web開発コース」のほか、言語別コースとして「JavaScript」「JQuery」「React」などが用意されています。

Udemy

Udemyは、いつでもどこでも学べるオンライン学習動画を提供しているプラットフォームサービス。213000以上のコースから学びたいものを選択でき、買い切り型なので購入後は何度でも視聴できるのがメリットです。

カテゴリーには「フロントエンドウェブ開発」「ウェブ開発」「JavaScript」「TypeScript」「ReactJS」などがあり、幅広い選択肢の中から学びたい講座を選べます。

【まとめ】

リモートワークがしやすく将来性も高いフロントエンドエンジニアは、フリーランスとしてキャリア形成をしていくうえで価値の高い職種です。フロントエンドエンジニアの需要や単価は高いので、スキルを習得して好条件の案件を獲得し、さらなるキャリアアップを目指しましょう。

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