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C言語|C++、C#との違いや特徴、将来性を解説
2023.8.14
C言語は、古い歴史を有しながら今なお世界中で人気の高いプログラミング言語です。プログラミング言語の人気を毎月ランキング化して公表しているTIOBE Indexの最新データ(2023年8月現在)によると、C言語はPythonに次ぐ第2位となっており、その人気の高さがうかがえます。
このように世界中で注目されているC言語ですが、どのようなプログラミング言語かをよく知らないという人もいることでしょう。この記事では、C言語の特徴や将来性について解説するとともに、C言語とよく似た名前を持つC++、C#との違いについて詳しくご紹介します。これからC言語を学び始める予定の人、現在C言語を使用しておりフルリモート案件をお探しの人は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
C言語とは?
まず初めに、C言語とはどのようなプログラミング言語なのか、概要や特徴、出来ることについて見ていきましょう。
概要
C言語とは、1972年にアメリカで誕生したプログラミング言語です。それまではFortranやCOBOLといった複雑なプログラミング言語が主流でしたが、C言語の誕生により、シンプルで多様なプログラミング開発が可能になりました。後発のプログラミング言語としてC++、Java、C#などがあり、いわゆる「C系」言語の始祖として今も根強い人気を持っています。
文法や作法が複雑なC言語の習得は、決して容易なものではありません。しかし、プログラミングの基礎として必要な要素がすべて揃っているため、プログラミング学習の第一歩として挑戦する価値のある言語と言えるでしょう。
C言語の特徴
C言語の特徴は、比較的小さなファイルサイズで実行速度の速いプログラミングを作成できることです。静的型付けのため実行にはコンパイルが必要ですが、「ポインタ」と呼ばれるメモリアドレスをプログラム内で制御・管理でき、効率的で高速なマルチタスクを実現します。
効率性の高いシステムやアプリケーションを作成できることから、C言語は今でも組込みシステムやオペレーティングシステム(OS)、ゲーム開発など幅広い分野で活用されています。
C言語で出来ること
C言語は多くの開発現場で利用されており、さまざまな処理を実現できます。
たとえば組込みシステムにおいて、C言語はマイクロプロセッサなどのシステムの基盤となる電子機器の制御を実行します。これにより、医療機器や自動車システムの制御、プロセス制御システムや宇宙システムなどを実現しているのです。
またビジネス系のシステム開発においては、データ管理はもちろん、プロセスの自動化やパフォーマンスの効率化を実現するためにC言語が使用されています。これにより、顧客管理や在庫管理、物流管理システムなど、ビジネスをより快適に進められる仕組みが維持されているのです。
「C++」「C#」との違い
C言語と似たプログラミング言語として「C++」「C#」があります。同じC系言語ですが、それぞれ特徴が異なることを理解しておきましょう。
C言語とC++の違い
C++は、C言語の弟分と呼べるプログラミング言語で、C言語の要素に「オブジェクト指向」の概念が加えられたものです。
オブジェクト指向とは、コンピュータプログラムの設計や実装についての考え方の一つで、互いに密接に関連するデータと手続き(処理手順)を「オブジェクト」(object)と呼ばれる一つのまとまりとして定義し、様々なオブジェクトを組み合わせてプログラム全体を構築していく手法。
引用元:IT用語辞典e-Words
C++のようなオブジェクト指向型言語では、プログラムを機能ごとにオブジェクト化することによって、再利用や修正が簡単に行えるようになります。これに対して、C言語は「手続き型言語」と呼ばれます。手続き型言語は、コンピュータへの命令を上から順番に記述していく必要があります。
オブジェクト指向型言語は、プログラムを部品化することで開発を効率化できるというメリットがあります。一方で、プログラムの記述がばらばらになるため、コードが読みにくくなるというデメリットもあります。
C言語とC#の違い
C#は、Javaがベースとなっているプログラミング言語で、C言語とは親戚のような関係に当たります。C++と同じくオブジェクト指向言語ですが、より効率的にプログラミングを行えるさまざまな機能を有しており、とくにWebアプリケーション開発に適しています。またC#はMicrosoft社の.NET Framework上で動作するプログラミング言語のため、C言語やC++とはやや性質が異なるものになります。
C#は大規模なライブラリを有しており、さまざまな種類のクラスやメソッド、変数を継承して利用できます。またC#には「ガベージコレクション」があり、不要なメモリを自動的に開放することで実行を高速化できます。
C言語のメリット・デメリット
C言語の特徴について理解したところで、C言語を習得するメリットとデメリットについても見ていきましょう。
メリット|幅広い案件に対応できる
C言語は、歴史が古いにもかかわらず現在も広く利用されているプログラミング言語です。そのため、現在でもC言語を使用したシステム開発は数多く、スキルを習得すればエンジニアとして幅広い案件に対応できるようになります。
メリット|プログラミングの基礎知識を習得できる
C言語は、C++やC#、Javaなどの基盤となっているプログラミング言語です。そのため、プログラミングを体系的に学ぶのに適しています。初心者には概念や文法がやや難しく感じるかもしれませんが、C言語を学ぶことによってエンジニアとしての基礎知識を身に付けることにつながります。
メリット|他のプログラミングに対応しやすい
C言語の構文は、現在人気のプログラミング言語であるPythonをはじめ、C++やC#、Java、PHPなどとよく似ているものです。そのためC言語を習得できれば、他のプログラミング言語へ容易に対応できるようになり、エンジニアとしてのスキルアップにつながります。
デメリット|概念を理解するのが難しい
C言語の持つ複雑な構文やコード進行は、メリットと同時にデメリットでもあります。とくに「コンパイル」「メモリ」「ポインタ」などの概念は理解が難しく、初心者がとくに躓きやすいとされている部分です。これからC言語の学習を始めようと考えている人は、他言語と比べてやや難易度が高いことを頭に入れておきましょう。
C言語の学習難易度は?
C言語の学習難易度は、他のプログラミング言語と比較するとやや高いと言えるでしょう。初心者は特に「コンパイル」「メモリ」「ポインタ」といった概念で挫折しやすい傾向があります。
コンパイルとは、人間が理解できるように書かれたソースコードを、コンピュータに理解できる形式に変換する作業です。C言語以外ではJavaやTypeScriptなどの言語も、プログラムの実行にはコンパイルが必要になります。コンパイルをすることで、ソースコードに間違いがあってもプログラム実行前に修正ができます。しかし、コンパイルエラーがどこで発生しているかを初心者が特定するのはなかなか難しく、プログラミング学習が挫折しやすいポイントにもなっているのです。
メモリは、C言語の学習過程において欠かせない概念です。C言語では使用するメモリをプログラム内で明示的に管理する必要があり、メモリを正確に管理できなければプログラムのデバッグが難しくなります。コードの書き方とは別でメモリ管理についても理解する必要があり、これがC言語の難易度を高くする要因となっているのです。
ポインタの概念も、C言語を難しくする要素の一つと言えるでしょう。ポインタはC言語における変数の一つであり、データ記憶領域の位置を追跡します。メモリと合わせて使用する必要があるため概念の理解が難しく、これが初心者のプログラミング学習を阻害してしまう可能性があります。
C言語の将来性は?
C言語は世界的に人気・シェアが高く、また高速で効率的なシステム開発を実現することから、将来性が非常に高いと言えるでしょう。その証拠として、プログラミング言語の人気ランキングであるTIOBE Index(前述)では過去20年もの間トップ3を維持しており、今なお多くの開発現場で存在感を示しています。
柔軟性、移植性、効率性に加え、豊富なライブラリのサポートもあるC言語は、汎用性の高い言語として今後も需要の高い状況が続くと予想されています。
C言語のフリーランス案件は?
大手フリーランス案件サイトによると、言語別フリーランス案件数ランキングの1位はJava、2位はJavaScript、3位はPHPとなっています。以下、C#/C#.net、Ruby、Python、Kotlin、Swift、Goと続き、C言語は10位にランクインしています。
Webアプリケーションがシステムの主流になりつつある昨今ですが、高速で安定しているC言語の信頼性は今なお高く、特定の分野に関しては需要が高い傾向にあります。このためC言語のフリーランス案件は一定数が存在しており、安定して仕事を探せる状況にあると言えるのです。
C言語の案件はリモートワークしやすい
C言語のフリーランス案件は安定して存在していることから、リモートワークとして働きやすいと言えます。案件の内容も豊富で、組込みソフト開発や制御システム、基幹システム、ソフトウェア開発までさまざまな業務に携われるでしょう。
Remotersは、リモートワークに特化したエージェントサービスです。C言語を取り扱った案件も多数あり、一例をご紹介すると、勘定系システム開発、デジタル複合機開発、基幹システム開発、サーバーサイド開発など幅広い案件をご用意しています。C言語のリモートワーク案件をお探しなら、Remotersへご相談ください。
【まとめ】
C言語は、効率的で高速なプログラムを作成できる強力なプログラミング言語として人気があります。リモートワークとの相性もよく、案件も安定して存在するので、これからプログラミング学習を始めようと考えている人にもおすすめです。習得するためにはかなりの努力と時間が必要ですが、身に付けることであなたの将来のキャリアに大いに役立つことでしょう。
C言語のリモート案件をお探しの方は、ぜひRemotersにお問い合わせください。